2010年4月17日土曜日

Global MBA的: 企業のグローバル化の方法(その2)【どこを基点としてGlobalを考えるか?】

4/17/2010(Sat) Global MBA@ThunderbirdMBAを活かせ

グローバル企業を目指すってどれだけ大変なのことなのでしょうか?日系企業の大半は単なる日本主導の国際(インターナショナル)企業に過ぎない中、真のグローバル企業を目指すってどんなことなのでしょうか?私が考えるには、日本で提供するサービスや商品、そしてサポートがどこの海外拠点であっても同じ品質で提供されることだと思います。本社がある日本だから凄い品質が維持できるのはナンセンスです。どこでも同じレベルが維持できることが真のグローバルの大きな特徴だと思います。それが実現できている企業は少ないと思います。

勿論、企業が持つリソースは戦略的に地域ごとに考えられ、例えばA地域は強くてもB地域は弱いかもしれません。具体的には、先進国に対して戦略的に攻めている企業は、発展途上国に対してはまだまだ改善の余地があると思います。もしくは、アジア地域は強化するが、北米地域はまだ踏み入れないなど、色々と考え方はあります。これは当然どこの企業にも有り得る事ですよね。最初から全拠点に100%のパワーでやる必要はないと思います。しかし、真のグローバル企業を目指すのであれば、段階的にでも構いませんが、同じ品質の商品、サービス、サポート力が求められるようになることは意識しておく必要があります

さて、「○○○しないといけない」というのは分かったけれど、限られた企業のリソース(人、モノ、金、情報)において、どうすれば、少しでもそのような均一な品質を提供・維持することができるのでしょうか?ズルイ言い方ですが、その答えは1つではありません。様々な方法から自社にあったやり方を見極める必要があると思います。この間書いたスローガンやブランド・プロミスも其の解決策の1つだと思います。明確なそして決められた方向性、メッセージをお客様や取引先にだけでなく、従業員(社内)にも徹底して伝えていき、浸透させていきます。全員が同じ考えの下、同じ方向に同じやり方で対応すればベストですが、それは地理的な問題、言語の問題、文化の問題もあって限界があると思います。但し、見ている限り多くの企業はまだまだ限界には到底たどりついていないようにも見えます。また、1つのメッセージを伝えても現地(ローカル)によっては、若干対応方法を(お客様に合わせて)変えていくことも求められるかもしれません。GLOCALIZEというキーワードも覚えておくといいですョ。

他にも日本主導で今後もずっと経営を考えていていいのか、という疑問もあります。勿論、親会社(本社)だからある程度の権限があるのは当然ですが、海外拠点側も積極的に経営責任であったり、発言権であったり、参画できるような環境を準備する必要があるかもしれません。それは単なる海外拠点の一社長という視点からだけではなく、彼らを結集したものが、グローバル企業の本当の意味でのトップマネジメント集団なのかもしれません。今の日本企業の大半は日本人で構成されていますよね。(失礼ですが)果たして彼らのどれくらいがグローバルについての理解をもっているでしょうか。どれだけの人たちがグローバルレベルでの闘い(競争)を行うために、自信もって全速力で外国人と対等に会話できるでしょうか?(語学力だけを求めているわけではありません。むしろ、語学力はなくても(あったほうがいいですが)がなくても良くて、それ以上に必要なグローバルレベルで経営手腕を発揮する力、が求められると思います。きっと多くの方が、日本のマーケットについてはよく理解されているので力を発揮できると思いますが、グローバルになると急に弱腰になってしまいます。でも、それでは、今後のグローバル化に太刀打ちできるのでしょうか?本当のグローバル化を目指すのであれば、その辺に対する理解力が重要ではないでしょうか。

そういった意味で他の海外グループのトップがその会社全体の経営にももう少し深く入り込んでみてもいいんじゃないかと思います。 日本発企業としてのカラーが少しずつ薄まっていく可能性もありますが、私は「真のグローバル化」を遂げるにはそれなりのトレードオフが必要だと思います。ある企業では、社内言語が完全に英語になったということも聞いています。日本企業ではSONYやTOYOTAは幾分グローバルに近くなっていますよね。複数の外国人もマネジメントに参加しています。グローバルの波に乗るには、企業のあり方も少しずつ変化していく必要があると思います。何も変わらないまま、「真のグローバル化」を手にいれることはできないと思います。

と、私は思いますが、皆さんはどのような思いを「グローバル化」にもたれていますか?


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