2008年12月8日月曜日

米ビッグ3救済や退陣論と同時にチェック(監視)機能の再確認と徹底を

12/08/08(Mon) Global MBA@Thunderbird (サンダーバード MBA)

最近、毎日のようにニュースにでている米ビッグ3ですが、「政府に5兆5000億円の低利融資を要請」するくらい経営がきつくなっています。でも、これって今回の「不景気/経済低迷」だけがもたらしたものなのでしょうか。

米ビッグ3救済、リストラ圧力一段と 民主内にGM会長退陣論
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081208AT2M0800908122008.html

GM会長に辞任圧力=後任にゴーン氏の可能性も―米紙
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081208-00000134-jij-biz

例えばGMを例にとって考えてみると、2005年の決算時に最終損益を9900円の巨額赤字としています。経営側もリストラなどを進め、経営体質をかえようと努力はしていたようですが、結果が今回のビッグ3社による5兆5000億円の要請です。米政府以外にもカナダ政府にも支援要請をお願いしているとか。勿論、経営責任は問わされるでしょうが、経営責任だけではなく、チェック(監視)機能はしっかりと作用されていたものなのでしょうか。ここまで悪化する前に何か手を打つことはできなかったのでしょうか?今回の件から他の企業は何を学ぶことができるのでしょうか?私は会社のチェック機能の強化が必要だと思います。リスク・マネジメントや経営戦略室などもそれに入ると思います。リスクの精査が甘かったのではないでしょうか。戦略の立て方が甘かったのではないでしょうか?将来予測はしっかりできていたのか?新しいトレンド/環境にも順応できるような戦略をたてていたのか?マーケットを読んでいたのか?戦略やマーケティングの基礎を学んだ私や同級生には色々と疑問に感じることが見えてきます。また、役員たち(特に会長とCEO)の権限が強すぎたのではないでしょうか?リーダーの素質の1つとして、パワー/権限があること、とも言われていますが、彼らの場合は強すぎて、周りが何も言えないというような環境を作ってしまっていたのではないでしょうか。私が尊敬する数多くのビジネスで成功を収めている当校のヒスリッチ教授(アントレ系のドン)が授業でよくCEOや役員に対してアドバイスやチェックしてくれる人たちも必要だということを言っていましたが、そういった人たちはいたのでしょうか。仮に私がそのチェックやアドバイスをする人たちであれば、自家用ジェットや巨額の給料は即カットすることを勧めていたことでしょう。リストラだけを断行しても解決できるものではありません。リストラは雇用機会を失わせてしまうので、最終手段とすべきです。それ以前にできることは沢山あったはずです。それができていなかったからこの段階になって政治家やオバマ次期大統領からもリストラをしないと駄目だ、と言われているのではないでしょうか。

勿論、こういうことは、事が起きてからだと色々なことが言えてしまいます。私は決して評論家のつもりで言っているわけではありません。私は未然に防げることが色々とできていたにも関わらず、それができていなかったことについて言及しています。

(独り言)

こういうところは、MBA生にとってはかなり強みでもあるんですよね~。
経営全般を基礎からじっくりやっているので、企業がどこの部分をしっかりやっていないか、本来はこうしたほうがいい、この場合はこうしたほうがいい、ということがある程度は見えてきます。また、それがどうしてなのかも、客観的に、数字でも説明ができるようにはなっているはずです。この時期、MBA生を積極的に採用することも逆に企業の生き残りやチェック機能強化という意味では重要なことなのではないでしょうかね。

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アメリカの大学の学費の現状(所得伸びに追いついていない)

12/07/08(Sun) Global MBA@Thunderbird (サンダーバード MBA)

少し悲しい話ですが、実態はシッカリと伝えておいたほうが良いと思って書きますが、1982年から昨年までの25年間の大学の授業料(学費)や寮費4.4倍(物価調整済)にもなっているということが米公共政策・高等教育センターの調査で明らかになったとか。一方で世帯あたりの収入(中央値)の伸びは1.5倍にとどまっているそうです。両親の収入だけではまかなうことができないので、学生ローンが2倍以上にもなり、ローン残高は7兆9000億円にもなるとか。これが同じペースで続くと、米公共政策・高等教育センター曰く、殆どのアメリカ人は大学教育に手が届かなくなってしまうと警告しています。

日本からもアメリカの教育をと思って毎年沢山の学生が留学に行っていますが、、、今後更に授業料が高くなってくると、そう簡単にはいけなくってしまうのが少し心配です。

日本の実態についてはよく分かりませんが、おそらく似たようなものではないでしょうか。特に少子化が進む中、大学側も生き残りに必死です。色々な施策を考えているでしょうが、それを実行するにしても「費用」が発生してしまいます。その費用の大半は学費からくるでしょう。そうなると、学費を上げる他ない、という結果になってしまいます。日本の場合は、この少子化がボトルネックとなっているといっても過言ではないかもしれませんね。個人的な意見を書きますと、日本は「高技術の国」として世界からも評価されていますが、そういった理由もあり、どこの大学も技術に投資しようとします。しかし、技術に大量投資をしたところで、一見、魅力的ではありますが、技術だけでは「ゆとりのある」、「将来志向である」、「グローバルに通用する」、「日本や世界社会に貢献できる」人間へ成長させることはできないと思います。如何に学生の「心」「身体」「頭(脳)」を鍛える・教育するかがポイントだと思います。特にこの「心」の教育が重要だと私自身思います動機付けがしっかりできていないと、如何に勉強をさせても、学ぼうとする心がないと、脳に入る知識も左から右へとスルーしてしまいます。昔の日本みたいに「ガムシャラ」に「努力する」ことが正解かは分かりませんが、しっかりとした目的意識を持った上で学生には学んでほしいと思っています。そうでないと、学費の無駄ですし、卒業後、会社でも使い物にならず、日本のビジネスレベルの低下にもつながりかねません。

技術に投資する前に、もう少し基礎を鍛える必要があると感じるのは私だけでしょうか。

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Global Leadershipの授業を終えて…(感じること)

12/07/08(Sun) Global MBA@Thunderbird (サンダーバード MBA)

リーダーシップ」って誰でもどこでも耳にする用語だと思いますが、実に奥が深く幅広い考え方だということをあらためて感じました。今回授業で学んだことは概念的なものも含まれますが、トップだけでなく、ミドルマネージャー級の人たちにも通用する話でしたし、チーム・リーダーにも通用される話ばかりでした。あなたにとってリーダーシップとはどんなことを指しますか?誰を指しますか?どんな要素がリーダーになるには必要だと思いますか?

授業では、以下について学びました:
■リーダーとは何か?リーダーの素質とは?
■どうして周りはあなた(リーダー)にリードされるのか?される必要があるのか?
■力/権力も動機付けの大きな要素である
■継続して学習する組織について
■会社のビジョン/目的について
■チームをリードするリーダー
■組織・マネジメントの承継/承継(succession)計画
■組織の失敗(エンロンのケースと日産/ルノーのケースより)

これらをケースを始め、ゲストスピーカー、グループワークなどから体系的に学んでいきます。勿論、「Global」とつくだけあり、常にグローバルの観点で考えることも忘れてはなりません。異文化についても理解した上でリーダーシップを発揮しない限り、理解や協力を得ることはできません。

これを学んだからといって明日からリーダーになれるわけではありませんが、少なくともリーダーの素質や基礎については理解できたと思います。これらの素質や基礎を1つずつ磨いていくことで、将来のリーダーに一歩早く近づけるのではないでしょうか。まだリーダーシップと同時に、動機付け(モチベーション)理論等についても学びましたがので、会社に復帰した後は、同僚や後輩に対する動機付けも効果的に行い、チームの成功へと貢献していくこともできると思います。

最後の1つ感じたのは、日本(アジア)とアメリカ(欧米)とのリーダーシップに対する考え方は違いますが、最近は欧米の考え方も積極的に取り入れられてきていると思います。そのまま欧米のやり方だけを利用するのではなく、両方の良いところを上手く使い分けるリーダーシップを私はとりたいと考えています。(それが私が所属する部署のトップのやり方でもあると思いますしね)

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