2009年1月24日土曜日

(企業として)問題が発生した時の情報伝達の重要性(米国のピーナッツバターからみつかったサルモネラ菌の例)

1/23/09(Fri) Global MBA@Thunderbird (サンダーバード MBA)

今アメリカの食品業界ではある業者が製造したピーナッツバター、そしてそれを使って加工した商品からサルモネラ菌が発見されたということで問題視されています。これまでに全国43州の少なくとも453人が食中毒の症状を訴えているそうですが、入院患者もでているとか…。内、(少数ですが)亡くなった人もでたとか書いてありましたが、それはまだこれが原因かは分からないので、今検証中だそうです。

詳細につきましては、FDA(アメリカ食品医薬品局)のホームページをご覧下さい。
■ピーナッツバターのリコール情報のページ:
http://www.accessdata.fda.gov/scripts/peanutbutterrecall/index.cfm
■リコール対象商品リスト(PDF)
http://www.accessdata.fda.gov/scripts/peanutbutterrecall/PeanutButterProducts2009.pdf

さて、タイトルに「(企業としての)情報伝達の重要性」と書きましたが、このようなサルモネラ菌が発生してしまうことはあってはならないことですが、100%完全に防ぐことは難しいです。食品業界の基準値がわかりませんが、衛生上○○%という品質基準を設けていると思いますが、これが100%安全な商品にすることはできないと思います。リスクは必ずついてきます。問題は、その後です。今回のような問題が発生した場合にどうするか?できることはたくさんありますが、お客様に近いところから1つずつ確実に対策を練って実行していくことがポイントです!あなたの会社がそのピーナッツバターを使っている使っていないにせよ、まず一番心配するのはお客様です。「自分の会社は問題なかったから一安心だぁ」と思っていても駄目ですよ!あなたが分かっても(全ての)お客様はそれを知っているということではありません。中には疑ってあなたの商品を買わないかもしれません。間違った理解をして、当面、ピーナッツバター関連商品は全て買わない食べないと思っている人もいるかもしれません。一方、問題のあった企業のピーナッツバターが入っている商品をいつも買っていたけれど、これからは、あなたの会社の商品にしようと思う人もいるかもしれません。しかし、そのような情報がシッカリとお客様に伝わっていない限り、お客様は冷たい視線で、遠くから見ています。あなたの会社の商品に問題がなかったとしても、疑いの眼差しは消えません。

いち早くそのような「思い違い」を解消し、信頼を再度得るには、問題発生直後に、状況をお客様に伝えることです。「弊社は一切関係ない」とホームページ伝えることはとても重要だと思います。今回、幾つか私がよく口にするチョコの会社のホームページをチェックしてみました。状況を伝えていない会社が多数あった中、リンツチョコ(米国版サイト)はしっかりとうちは問題のあった会社とは関係ないとホームページのトップに表示していました。自分達の会社は関係ないにせよ、このようなリコール問題は、業界にいる全ての会社にとって「危機管理」としてすぐに行動する必要があると思います。それは会社の信頼を維持してお客様に安心してもらうというのが最大の理由です。

独り言:
問題を未然に防ぐことだけに力を注いでいては駄目です。問題はいつかは発生します。完璧な人間がいない限り、完璧に全てをこなすこともできません。少しでも品質管理や○○管理を徹底することで、より良い管理が実現できるとは思いますが、完全はありえません。そんな中、何か問題が起きてしまってからのことについてもしっかりと考えるべきです。問題が発生した際、瞬時に連絡網(ルート)によって、関係部門に状況が伝わるか?どのような段取りで進めていけばいいのか。そして、お客様からの信頼を失ってしまうレベルなのか否かを見極めて、失う可能性がある場合は、その対処方法も考えるべきです。これらは全て起きないようにするための施策ではなく、万一起きてしまった際の対処方法です。私はリンツチョコのようにお客様に心配をかけないで、リンツチョコのファンが一人でも減らないようにすぐに情報発信している姿は素晴らしいと思います。FDA(アメリカ食品医薬品局)のホームページにいけば情報は見つかりますが、そんなことをお客様にわざわざさせないで、自分達から「私達は無関係です」と伝えた方が早いですよね?!

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ウォルマートの海外展開(チリ最大のスーパー買収)

1/23/09(Fri) Global MBA@Thunderbird (サンダーバード MBA)

米ウォルマート、チリ最大のスーパー買収」NikkeiNetにこのような記事が載っていました。ウォルマートは近くインドとロシアにも進出する計画。地盤の米国市場が伸び悩んでいるため、新興国を中心に海外への投資を加速する。 この選択が良い選択になるか、悪い選択になるかはまだ分かりません。勿論、この不況からいち早く脱出してもらうためにも、先頭に立って頑張ってもらいたいです。先日(チリで)発表された40億ドル規模の景気刺激策が少しでもチリの景気回復になり、外国企業が新たに参入しやすくなるような環境になればと思います。

私個人としては、ウォルマートのような最大手が「食の安全」を考えて地元産、もしくはオーガニック系の食材を扱うようになると「食の安全」に対する基準や考え方が底上げされてアメリカだけでなく、各国にも影響を及ぼすのになぁと思いますが、一方で、それはウォルマートの戦略には合わないかもしれませんね。食の安全の部分では合致するかもしれませんが、規模の経済を活かして大量に安く仕入れて独自の物流システムを使ってコストを下げ、安く売るというやり方ですから、大量生産ができないオーガニック系や地元産のような商品は扱わないかもしれません。しかし、このようn最大手がリーダーシップをとって先頭にでると、中国で起きたメラニン事件や餃子事件なども今後は未然に防げるのかもしれません。冬期特別講座である社食サービスを提供している会社のCEOの話を聞きましたが、「食の安全」について政府にも色々と働きかけているけれど、なかなか動いてもらえないとのことです。やはりここは大手がガツンと動いてもらえるといいのになぁと思います。

ウォルマートの急成長に関するページを発見しましたので、こちらにてご紹介します。
ウォルマート急成長の秘密:
http://www.tsukishiro.com/html/guide/002/01.html




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