先週、入学のときから同じクラスのロシア人の同級生から日本人学生宛に1通のメールが届きました。マーケティングの授業のプロジェクトでマーケティング調査をやっている、という内容でした。ある製品を違う国に展開していくというシナリオを立て、展開する前の調査の1つとして、「フォーカス・グループ」をやります。って、このフォーカス・グループというマーケティング用語は私も学校に来てから知ったのですが、概念はとても分かり易く「定性的研究の一種であり、ある製品/サービス/コンセプト/宣伝/アイデア/パッケージについて人間の集団に考えを質問する手法としてマーケティングリサーチで使われる。グループ対話形式で自由に発言してもらう」とwikipediaでは定義されています。考えてみると、私の勤務先でも、(一昔前までは)携帯電話機自体のデザイン等があまり良くないと批判されていましたが、数多くのフォーカス・グループを行い、お客様の視点で、お客様が何を求めているか、感じているか、好き嫌いを知るために行われるリサーチです。定量的なデータ等はこの場では関係なく、お客様の直感、フィーリング、何となく感が重視されます。(結局は彼ら消費者が買いたいかどうかに最終的にはなりますから…)
ロシア人の子とインド人の子2人(インタビューアー/interviewer)が選んだのは、アメリカ発の新商品「ガム」を日本のマーケットに持っていこうという案でした。この授業を私はとったことがないので、どういった背景でこの日本に新感覚「ガム」をもっていこうと考えたのかは分かりませんが、ターゲットが日本なので、日本人学生に連絡が来たわけです。それで、今夜は日本人学生5人+奥様1人(インタビューイー/intervieww)が教室に集まり、フォーカス・グループに参加した、というわけです。
ガムのデザインは良かったと思うのですが、中身は、「・・・」。ん~、微妙な感じですね。まぁ、それはさておき、こうした体験をするのは初めてだったので、良い勉強になりました。
- 自己紹介後、今回のフォーカス・グループの目的の説明
- 我々(日本人)の(日本での)日常生活を説明
- 飴(FRISKなどのミントも含む)やガムはどこで買うかという質問
- 価格帯、デザインの好み、色、文字の種類、メッセージの伝わり方、イメージ、直接的/間接的なメッセージ方法、包み紙や箱の形、ターゲット層、ガムを噛む目的・頻度・範囲/場所など。
- ガムを実際に食べてみて感想を言う
- この味(品質)に対して、幾らまでであれば支払えるか?
- CMを見て印象を言う
- CMからガムが連想できるか?(この商品のCMにはガム自体は最初と最後に少しだけでるが、動画の本番にはでてこない)
- CMに起用している人や内容は変えた方が良いか?(アメリカ人から日本人にするなど)
- その他諸々・・・・・・・・・・・・。
独り言:
商売をする以上、常にお客様のことは意識することは当然ですが、意識するだけでなく、実際に会って会話することも決して忘れてはなりません。日本人の商いはface to faceが基本だったと思います。人間関係を重視する民族の日本人は比較的お客様起点のビジネスは上手な方だとは思いますが、効率化、IT化などが進む中、本当にお客様の顔が見えているでしょうか?本当にお客様の心が読めているでしょうか?定量的データがあるというだけで、お客様の声を聞かないケースも増えてきているのではないでしょうか。定量的データを否定しているわけではありません。とても重要です。しかし、定量的データでは測ることができない、お客様の心の憶測にある思いや直感なども製品を新規に展開する際にはとても重要になってきます。
今日のフォーカス・グループは2時間という長時間でしたが、意外と勉強になったと思います。ビジネスの基本を学んだと同時にマーケティング調査についても学ぶことができ、一石二鳥でした。
--------------
人気ブログランキングに参加しています。面白い記事だったなぁと思った方は是非是非クリックしてください!!
0 件のコメント:
コメントを投稿